刑事処分と行政処分

車を運転している限り、絶対に事故を起こさないという保障はありません。万が人身事故を起こした場合、相応の罰を受けなければなりませんが、人身事故の罰則には刑事処分と行政処分の2種類があります。

刑事処分とは事故を起こした場合に警察から受ける処分のことをさします。人身事故を起こした場合、被害者側が届出を出すと「人身事故」として処理されます。その場合警察から検察へと報告が行き、検察は現場検証を行い処分内容を決定します。刑事処分は事故の度合いにより異なり、治療期間が15日未満の軽傷事故から死亡事故まで7段階に分け、12万円から最大50万円の罰金刑と懲役刑や禁固刑の処分が下されます。また事故を起こして2~3ヶ月経つと検察庁から出頭要請が来て、事故に関して事情聴取される場合があります。事情聴取により処分内容を決める為、出頭要請が来た場合は起訴される確率が高いです。ただし数ヶ月経っても出頭要請が来ない場合は起訴猶予になった可能性があり、半年以上経っても出頭要請が無い場合は概ね起訴猶予と判断できます。

行政処分とは事故を起こした場合の免許停止や取り消しなどの処分のことをさします。警察ではなく公安委員会により処分され、処分内容は事故によって加算された点数により決定されます。加算点数は刑事処分の加点とは異なり、交通違反を行った基礎点数・事故の付加点数・事故の措置義務違反によって加算点数が決まります。刑事処分や行政処分の他に重罰を課せられるものとして、酒気帯び運連や横断歩道上を歩く歩行者への人身事故などが挙げられます。

加害者側との示談交渉

人身事故に遭った場合、最も気になるのが示談交渉です。示談交渉では被害者が請求できる項目が定められているので詳しく確認しておきます。

示談交渉で被害者側が加害者側に請求できるのは、治療にかかった入院費・手術費・診察料などの「治療費」、入院した場合の日額で請求できる「入院雑費」、入院看護と通院看護に分けられる「付添看護費」、通院に際し利用した公共交通機関や自家用車利用時のガソリン代などの「通院交通費」、事故の為仕事を休む必要が出た場合の「休業損害」、事故による精神的苦痛に対する「慰謝料」、死亡事故や後遺症が残った場合に支払われる「逸失利益」、日常生活を送るに困難な障害が残った場合の「介護料」、死亡事故の場合の「葬儀費用」があり、実際に慰謝料や示談金を請求する場合には入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の合計で費用を算出します。

慰謝料に関しては被害者請求で行うこともできます。被害者請求は被害者側が自身で後遺障害慰謝料などを請求することで、保険会社の手続きや示談を待たずに慰謝料を受け取れるという利点があります。 さらに損害賠償金や示談金を増額させるポイントとして、自分の過失割合を下げる、物損賠償金を請求しない代わりに過失割合を「10:0」にするなどが挙げられます。

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人身事故の定義と対応

どんなに車の運転に気をつけていても、事故に遭うことがあります。車の交通事故には物損事故と人身事故に分けられますが、物損事故と人身事故では対処法や罰則が異なるため、ここでは人身事故の定義や対応法について確認しておきましょう。

人身事故は車の運転中に交通事故を起こし、被害者側に怪我や後遺障害が発生したケースを指します。ただし自損事故や人的被害が発生しなかった物損事故は人身事故には含みません。次に人身事故に遭った場合の対処法を確認します。日常生活で人身事故に遭ってしまった場合、すぐに警察に連絡して下さい。人身事故においては「過失割合」が後々重要な意味を持つ為、警察が到着して現場を確認するまで相手側と残りましょう。次に警察に「人身事故」として届出を出して下さい。加害者側の中には「物損事故」として処理したがる方もいますが、少しでも怪我を負った場合は必ず人身事故として届け出るようにしましょう。また加害者側の連絡先もしっかり確認しておきます。氏名・住所・連絡先(携帯電話番号)・車のナンバーなどを確認します。これは加害者側が任意保険に加入していない場合に示談交渉を直接行う為ですが、任意保険に入っている場合でも連絡先は把握しておきましょう。さらに現場の証拠写真を撮っておきましょう。人身事故の場合パニックのあまり記憶が曖昧になることもある為、「証拠」を残すという意味で写真を撮っておくことをおすすめします。この時現場に目撃者がいた場合は連絡先などを聞いておきましょう。後に警察や保険会社との手続きで目撃者の証言が被害者側に優位に働くことがあります。また怪我を負い通院が必要となった場合には必ず毎回領収書を保管するようにして下さい。保険金や賠償金は被害程度によって変化する為、実際に治療にかかった費用を把握する為に重要なポイントとなります。

人身事故に遭った場合パニックに陥ることもありますが、冷静に対処することで後々の損害賠償金や保険金の支払額が大きく変わります。前述で紹介した対応方法の他に、加害者側との示談交渉時に気をつけたいポイントや人身事故における刑事処分と民事処分について別ページに詳しく纏めました。ぜひそちらも参考にして万が一の際に備えるようにしましょう。